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                     2021年6月15日発行 №441(創刊40周年記念号)

 


             (上)「もうカンベン」「オリンピックむり!」訴える病院/(下左)バッハIOC会長/(下右L)橋本組織委員会会長/(同R)丸川五輪相


《巻頭言》

●本誌創刊40周年に際して

 

 読者・支持者の皆さま、『反戦情報』は本号で1981年615日の第1号発行以来、創刊40周年を迎えました。40年もの間、物心両面から発行を支えてくださった皆さまに心より御礼申し上げます。

 わけても身勝手な「無償奉仕」の原稿執筆依頼を快くお引き受けくださいました数多の執筆者の方々や、取材協力やインタビューに応じてくださった方々、さらには恒常的な財政逼迫のなか多額のカンパや資金援助に惜しみない協力をいただいた方がたには、感謝の言葉もありません。

 

 創刊した1981年を前後する時代はといえば、国際的には長期にわたったベトナム侵略戦争がアメリカの惨敗に終わり、インドシナ半島から叩き出され、その力の衰退が顕著になってゆく時代でした。79年にはイラン革命で親米王朝が倒され、「アメリカの裏庭」中米ニカラグアでも民衆革命が勃発、勝利しています。朝鮮半島では金大中「民主救国宣言」ののち米傀儡軍事独裁政権の朴正煕が暗殺され、「光州民衆蜂起」に全斗煥将軍が血の弾圧を加えた時代でした。

 

 そして79年年末にはソ連軍がアフガンに侵攻、泥沼の戦争に突入していきます。

 アメリカの巻き返しも始まり米中国交樹立直後には鄧小平の「社会主義」中国がベトナムに軍事侵攻、「社会主義国同士」の本格的な戦争が勃発しました。

 欧州ではソ連に対抗したアメリカが戦域・戦術核兵器の配備を決定、「欧州をユーロシマにするな」との一大反核運動が当地を席巻した時代でした。アメリカでは共和党レーガン政権が登場、反ソ・反民族解放闘争を強硬に推進し始めた時期でした。

 

 我が国はといえば、「日本対ソ不沈空母化」「シーレーン防衛」発言で物議をかもした中曽根政権が登場する時代でした。

 

 こうした中、私たちは『反戦情報』を創刊したのです。世界中で絶えない戦争――それが何を原因におこるのか、その社会的・経済的・思想的背景をさぐり様々な分野で戦われている反戦運動の前進に、微力ながらも貢献したい、というのが私たちの願いでした。

 あれから早や40年が経過しました。「戦争も搾取も抑圧もない社会の実現」――私たちのこうした願いは、なかなか実現には至りません。

 

このような時代のなかでおきた最も大きな変化といえば、90年を前後する「ベルリンの壁崩壊」・「ソ連邦の崩壊」、「米ソ二極構造の崩壊」、総じて「20世紀型社会主義の破綻」だったでしょう。896月に起きた中国の民主化を求める「天安門事件」に鄧小平が加えた血の弾圧もそうです。

冷戦体制の崩壊で当初「平和の恩恵」が期待された時期もありましたが、現実は全く逆でした。

 

アメリカ一極支配と新自由主義的資本主義の野放図なグローバル展開によって、「グローバル・ノース(北世界)」による「グローバル・サウス(南世界)」の支配をとてつもなく拡大・強化し、貧富の格差を天文学的なものへと広げました。その反動としてISなどのテロ組織をはびこらせ世界を不安定化させました。

 

また、国際的大資本による地球の収奪を極限まで推し進め、気候変動危機を不可逆的水準まで推し進める、人類がかつて経験したことのない危機まで招き寄せました。斎藤幸平氏が指摘するこうした「人新世」の危機を乗り越える新たな闘いの方向性を見極める作業も、つよく進める必要が出てきています。

本誌は、こうした課題にも、多くの方々のご協力を頂きながら、取り組みます。

今後ともご支援、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

                                                   (『反戦情報』代表・永田信男)