トランプはイランへの戦争挑発をやめよ!      

                             2020年01月15日発行 №424


                   イランの首都テヘランで最高指導者や大統領も参列して行われた革命防衛隊スレイマニ司令官の100万人の国葬


〈巻頭言〉

 

狂犬トランプと走狗シンゾー

 

 年明け早々、物騒な事案が引き起こされた。その主は、またもやトランプ米大統領。言うまでもなく、イラン革命防衛隊のスレイマニ司令官の殺害事件だ。

 

13日、隣国イラクの首都バグダッドの空港で米軍による同司令官らの車列を標的にした無人機ドローンによる空爆がおこなわれたのだ。トランプは、同司令官らによって米軍・米国人が危険にさらされたため予防的な攻撃をしたのだと、強弁している。

しかし、その具体的根拠は示されておらず、無法極まりない暴挙であることに疑いはない。アメリカに従わない者を見れば、無差別に噛み付く、まさに「狂犬」そのものではないか。

 

イランをめぐるこの度の緊張は、何が原因か? 明らかなことは、オバマ主導で合意に達した「イラン核合意」から1昨年5月にトランプが一方的に離脱を宣言し、イラン制裁を再開したことだ。

そもそも、中東を悲惨な戦火に巻き込み、何百万、何千万もの人々に貧困や死の危険を味あわせ、かつてない数の難民を生み出してきたのは誰なのか? 2001年の「9・11」を契機に、テロリスト=ビン・ラディンを匿っているとの濡れ衣を着せてアフガン戦争を開始し、「大量破壊兵器」疑惑をふりまきイラク戦争でフセイン政権を崩壊させ、イラクを戦火と混乱の坩堝(るつぼ)になげ入れる中で反米のテロリスト・アルカイダやISをはびこらせたのは、どこの誰だったか? アメリカ帝国主義ではなかったか?

 

イスラム教スンニ派のフセイン政権の残党も多く組織されたアルカイダやISとまともに戦ったのはイラクのシーア派民兵組織であったし、それを支援したイラン革命防衛隊だった。その奮戦なしにISを壊滅に追い込むことは不可能だった。その最前線の指揮をとっていたのが、スレイマニ司令官だったのだ。

 

米軍や英軍などの「有志連合軍」は米英軍産複合体の利害から、ISを壊滅に追い込むことは避け、彼らを利用して戦争状態を継続していたのだ。そして、イラク「ファルージャの大虐殺」事件に象徴されるように、アメリカ軍の残虐行為にたいする中東民衆の怒りは歴史的に蓄積してきた。

 

対IS戦でシリア戦線にロシアが参戦してIS壊滅に多大な役割をにない、イラン・イラク・シリア・レバノン(ヒズボラ)という「シーア派の三日月」地帯が形成されることで、アメリカの中東への影響力に陰りがさしてゆく。

 

トランプのあたり構わない「アメリカ第一主義」の横暴は、こうした米国の影響力の低下に対する焦りでもあるだろう。

 そして、このトランプの憤懣は、忠犬シンゾーにも向く。「テメーの安全はテメーで守れ!」と自衛隊の中東派遣を要求。

 戦火拡大の危険の最中、唯々諾々と従うしかないのが我が宰相だ。                             (編集部N)