国会前で連日抗議行動を続けた若者と熟年世代(2015年6〜9月)


No.408 露呈する対米従属、労働規制緩和の害悪


《 巻 頭 言 》

 

●「言い値」の米製武器、購入拡大――対米従属の一典型=有償対外軍事援助

 

 9月7日、財務省が2019年度予算の各省庁概算要求が総額で過去最大の102兆7658億円になったと発表した。これは18年度の当初予算97兆7128億円を5・2%上回り、5年連続で100兆円を突破するもの。災害多発で19%ちかい増加を示す国交省(7兆677億円)などの要求はさておき、問題なのは防衛省の概算要求だ。過去最大の5兆2986億円を求めている。

 

 今後も解決課題は山積しているが東アジアの軍事的緊張は史上初の米朝会談の実現でおおきく緩和し、一触即発の危機は遠のいた。

 にもかかわらず、日本政府は十年一日のごとく「アジアにおける安全保障環境は依然として厳しい」云々との干からびた認識のもと防衛予算の増額を続けるつもりらしい。小野寺防衛大臣は「北朝鮮の脅威はかわらない」(7月28日)などと相変わらず口走り、例えば、地上配備型迎撃ミサイルシステム=「イージス・アショア」の導入を決定し、秋田、山口への配備計画を推進している。当初1基1000億円とされた取得費は2基で2680億円に膨れ上がり、設備・関連施設費などを含めれば6000億円とも1兆円とも言われる超々高価な「買い物」。トランプ来日の際、安倍首相がお土産としてトランプに約束したものだ。

 

 この他、大きな買い物としてあるのが次期主力戦闘機でステルス性能が売り物のF35。1機147億円の同機を防衛省はすでに42機、導入を決定している。総額は6000億円以上となる。

 また、2021年度までに17機導入予定の垂直離着陸輸送機V22オスプレイも1機あたり100億円超、計1700億円以上だ。

 

 これら超々高価な「防衛装備品」。政府・防衛省が言うように、「本当に必要」なのか?

 「イージス・アショア」にしても、配備基地周辺の住民への様々な危険や悪影響もさることながら、そもそも音速の20倍の速度で落下してくるミサイルを正確に撃ち落とすことなど不可能。

 F35に至っては、単発エンジンで35㌧もの重量(双発の現役主力戦闘機F15で40㌧)を支えるため鈍重で旧型機F16との模擬戦闘で撃墜される体たらくだ。

 オスプレイはどうか? 当初、陸上自衛隊はオスプレイ導入を求めていなかった。オスプレイの2倍以上の人員・貨物を輸送できるCH47 大型輸送ヘリを55機も保有しているからだ。しかもオスプレイは「後家製造機」と言われるほど事故が多く、米海兵隊保有全12機種の中で平均の約41倍の高い発生率(90・1時間に1回)だ。

 

 腹立たしいのは、このような米製武器の調達方法が、「有償対外軍事援助」(FMS)で、米武器輸出管理法に基づき、①契約価格、納期は見積もりで米政府はこれに拘束されない②代金は前払い③米政府は一方的な契約解除が可能、この条件を受け入れる国のみ武器を提供する、つまりすべてアメリカの「言い値」「都合」だということ。

 

 防衛予算はまさに対米従属の害悪の一典型例なのだ。                                  (編集部N)