国会前で連日抗議行動を続けた若者と熟年世代(2015年6〜9月)


No.397 落とせ!「戦争国家」推進の改憲勢力


 

 ●改憲大連立の危険性

 

改憲を是が非でも断行したい安倍晋三首相が、「まさか」と思われていた衆院解散・総選挙に打って出た。衆参両院で改憲発議に必要な3分の2の議席を改憲派が確保し続けるのが容易でないことは誰にでもわかる。だから来年12月の衆院議員任期切れまでの間、「数を確保」したうえで改憲発議に持ち込み国民投票へ――というのが当初、首相の算段だった。

ところが森友・加計疑惑、自衛隊日報隠蔽問題などの政権私物化・不祥事の数々が安倍政権への国民の怒りに火を付け、内閣支持率が急降下するなか7月都議選で歴史的惨敗を喫し政権存続そのものに赤信号が灯りかけたのだった。

それで危機感に駆られた首相が踏み切ったのが、「国難突破」と名付けた解散・総選挙だった。あのままズルズルと支持率低下を挽回できずに「野垂れ死に」するよりは、数を減らしてでも過半数を確保して自公政権を延命出来れば「御の字」とばかりに、大仰な命名までして、一か八かの大勝負に打って出たのだ。

 

けれども、首相が「国難」と叫べばさけぶほど、その浅薄さ加減が浮き上がる。既にそれは多くの国民に見破られ、立会演説会場に首相が現れるや、「お前が国難!」「A(=Abe)アラート」といったプラカードが掲げられる始末だ

それでも、国土上空を北朝鮮ミサイルが幾度も通過するのは、あまり気持ちのいい話ではない。それもあってか非難を強める首相への支持率も少し回復気味になったところでの臨時国会冒頭解散だった。あれほど喋っていた「反省」や「丁寧な説明」はどこへやらだ。これで森友・加計疑惑や自衛隊日報問題も「すり抜けられる」と踏んだのだろう。

 

首相にとって誤算だったのは都議選で木っ端微塵に粉砕された当の「都民ファースト」小池百合子氏が国政政党「希望の党」を結成し、前原民進党を分裂させリベラル派を追い出したうえで吸収、自民の対抗勢力に躍り出たことだった。

お株を奪われた形の安倍首相だが、「改憲」という点で見れば、自身、熱心な改憲論者であり安保法制擁護論者であり日本会議メンバーであり、女性初の防衛大臣経験者である小池氏のバックアップが選挙後には、期待できるというものだろう。

改憲大連立にご用心。                                                                      (編集部N)